2026年10月25日(日)京都11R・第87回菊花賞(G1、芝3000m、18頭、良)の振り返りです。
この記事は、動画にはしていないG1をブログで振り返るシリーズの1本目です。レース前に公開した予想ではなく、結果を見たうえで「何が起きたレースだったのか」を読み直す記録として書いています。
結果
- 1着 ゴーイントゥスカイ(3番人気、武豊、3:04.5)
- 2着 バステール(8番人気、川田将雅、ハナ差)
- 3着 ダノンヒストリー(2番人気、C.ルメール、1馬身差)
- 4着 サノノグレーター(14番人気、田辺裕信)
- 5着 シートゥサミット(12番人気、酒井学)
- 14着 ロブチェン(1番人気、松山弘平)
払戻:単勝1,200円/馬連11,530円/3連複8,580円/3連単113,300円
レース前の構図
主役はロブチェンでした。皐月賞と日本ダービーを勝って、クラシック三冠に挑む立場。前哨戦の神戸新聞杯も制して、単勝オッズは1.8倍。盤石の大本命、という空気のレースでした。
ただし、引っかかりもありました。菊花賞の3000mは、出走馬のほぼ全頭にとって未知の距離です。2400mまでしか走ったことのない馬たちが、600m延びた距離でどうなるのかは、誰にも分からない。実績の比較がそのまま通用しない、読みにくいレースでした。
それでも当時の自分は、ロブチェンを外せませんでした。3000mの不確定要素は分かっていても、皐月賞とダービーを勝った春の実績がそれを上回った、という判断です。振り返れば、当日のパドックでも悪くはなかった、というくらいの見え方でした。それでも軸はロブチェンで組みました。
当時の買い目
軸はロブチェン(8番)。相手の中心はアウダーシア(3番)で、馬連3-8を一番厚く張りました。そこにバステール(6番)の単勝と馬連6-8、ダノンヒストリー(10番)とゴーイントゥスカイ(9番)を絡めた3連複・3連単を少しずつ。合計13点です。
結果は全て不的中でした。ただ、外し方が痛かった。上位3頭(ゴーイントゥスカイ、バステール、ダノンヒストリー)は、相手としては全部持っていたんです。でも全ての買い目にロブチェンが入っていたので、軸が14着に飛んだ時点で全滅しました。相手選びは合っていたのに、1点も当たらない買い方でした。
なお、ゴーイントゥスカイは3連単・3連複の端っこに少し入れただけで、馬連の中心には置いていませんでした。実質的には「切っていた」に近い扱いで、その馬が勝ちました。
結果を読み直す
ロブチェン14着:押し上げた分、脚が残らなかった
ロブチェンは出遅れて後方の12番手あたりでレースを進め、2周目に入ってポジションを押し上げ、4コーナーでは5番手まで来ていました。そこから直線で伸びるはずが、上がりは36.7と平凡で、そのまま14着まで沈みました。
「一強が飛んだ」という結果だけ見ると不可解ですが、通過順位を追うと絵は見えます。未知の3000mで、道中後方から早めに動いて距離を詰めた分、最後に使う脚が残らなかった。人気は実績への評価であって、当日の3000m適性の証明ではない、ということをはっきり示したレースだったと思います。
ゴーイントゥスカイ:負けた2戦に裏付けがあった
勝ったゴーイントゥスカイは、青葉賞を勝ったあと、日本ダービー4着、セントライト記念6着と勝ち切れていませんでした。ただ、その2戦はいずれもメンバー中最速の上がり3ハロンを記録していた、という内容の負け方でした。
この日も中団の9番手でじっと我慢し、鞍上の武豊騎手が「道中は動かず直線に賭ける」と決めた競馬で、直線で馬群を突いて抜け出しました。武豊騎手はこれで菊花賞の史上最多となる6勝目。結果だけ見れば3番人気の順当な勝ちですが、「負けたレースの内容に裏付けがあった馬が、条件が替わって勝つ」という、振り返りで一番残しておきたい形でした。
バステールとダノンヒストリー:対照的な2・3着
2着バステールは、最後方の16番手から上がり最速の34.9で追い込んでハナ差まで迫りました。日本ダービー3着の地力は本物で、3000mでも末脚は落ちませんでした。
3着ダノンヒストリーは逆に、先行集団で運んで粘り切った形です。夏に北海道で2600m戦を連勝してきた馬で、距離の裏付けがあった分、最後まで止まらなかった。追い込みと先行、対照的な2頭が並んで来たのは、このレースの読みどころだったと思います。
流れ自体は、中盤に緩むところのあるペースで、逃げたキンググローリーは15着に沈みました。前が止まらない展開ではなかったぶん、最後の脚の質と、距離への裏付けが問われた決着でした。
このレースから残すこと
- 人気1番=その条件での強さの証明ではない。特に全頭が未知の距離のレースでは、実績の序列がそのまま着順にならない。
- 軸が飛べば全滅する構造にしない。相手が完璧でも、軸1頭に全点を絡めると当たらない(この日の自分が実証)。
- 点数を増やすのは、自信のなさの裏返しだったかもしれない。13点は多かった、というのが当日の反省。
- 負けた馬でも、「上がり最速」のような内容の裏付けがある馬は、条件が替わったときに評価を戻す価値がある(ゴーイントゥスカイ型)。
- 着順だけじゃなく通過順位まで追うと、「なぜ飛んだか」の形が見える(ロブチェン型)。
そして、この「軸にした馬が来ていない」という負け方は、翌週の天皇賞・秋でも繰り返しました。さらに天皇賞では、最終的に切ったダノンデサイルが勝った。菊花賞のゴーイントゥスカイと同じ形です。「軸の置き方」と「最後に切る馬の基準」は、今の自分の課題として残っています。
もう1つ、レースを横並びで見て残しておきたいこと。1週前の秋華賞も構図は同じでした。勝ったのは無敗の別路線組モンローウォークでしたが、2着は7番人気のクラシック組ギャラボーグ。3歳秋のG1は、春のクラシックを戦ってきた馬の地力が、人気以上に出ます。菊花賞のバステール(8番人気2着、日本ダービー3着)もその系譜です。逆に、別路線からの上り馬が食い込むには、モンローウォークのような無敗の裏付けか、このレースのダノンヒストリーのような明確な適性(長距離での連勝)が要る。クラシック組は、人気がなくても侮れない。これがこの秋の3歳G1の共通項だと思います。
▼天皇賞・秋2026 考察(動画の文字版)

次走メモ
ゴーイントゥスカイ、バステール、ダノンヒストリーの上位3頭は、いずれも来年以降の古馬中長距離戦線で名前が出てくるはずの馬たち。特にバステールの末脚と、ダノンヒストリーの距離適性は、次に名前を見たときに思い出したい組み合わせです。

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